看護師の長時間労働:正職員で働きたくない理由

わたしが前職である総合病院を、3年で退職した理由。

それは何をおいても、労働時間が長すぎたことだ。

労働時間が長いことが、何よりもストレスだった。

前職の総合病院では、労働規約では、

日勤は8時15分〜17時15分まで(うち1時間休憩) という規定だった。

しかし実際は、情報収集や回診の準備、点滴の準備などがあるため、7時30分くらいには始業。

17時15分で終了したことなど、わたしが勤めていた3年間でも、片手に余るほどしかなかった。

むしろそれまでに、患者さんに対するケアや処置を終え、遅番のスタッフに引き継いでから、やっと看護記録の入力や入院に関する書類の仕上げに取りかかる。

病棟内の研修や勉強会があれば、それに出席した後で記録をするので、更に時間がかかる。

結局、実際にタイムカードを押して帰れるのは、早くて19時台、ほとんど20時台。

夜勤スタッフが出勤してくる22時近くになることも、珍しくなかった。

平均して1日13時間は働いていた。

休憩があるだろう、という声が聞こえるが、昼休みが1時間とれることは、ほぼない。

手術や検査、患者さんへの食事介助と重なるので、30分とれれば良いほう。

10分くらいで食事をかきこみ、すぐに戻ることもザラだった。

それに休憩時間も、職場に拘束されていることには変わりない。

更に、残業は上司に事前申請して、申請できるのは1日3時間までという決まりだった。

申請しようにも上司が病棟におらず、サービス残業なんてことも多かった。

また、夜勤明けの日や休日に、勉強会や委員会のために出勤することも当然のように行われていた。当然無給、代休もない。

看護研究や資料作りは、勤務日には行う時間がないので、休日に家で行っていた。

ただでさえ短い夏や年末・年始の休暇は、まとまって取れず、勝手にばらばらにされてシフトに組み込まれていた。

ここまで読んできて、それくらい普通だよ、と思う人もいるだろう。

しかしわたしは、

人生の半分以上を、他人に消費されている

という感覚が拭えなかった。

この生活を何年も続けるのは、絶対に嫌だと思った。

自分の人生、時間なのに、自分で使い方を選べない。

その無力感が年々高まり、耐えられなくなった。そして体調を崩し、退職した。

こうした感じ方には、個人差が大きい。

看護師になることが夢だった人にとっては、働いている時間=自分の時間なので、

そう辛くはないかもしれない。(もろろん過度な長時間労働や業務量は、問題だが)

だがわたしにとって仕事は、自分の時間を他人に売って賃金と交換する行為である。

時間には1日24時間という限りがあり、他人の売る時間が多くなれば、必然的に自分の時間は少なくなる。

わたしにとっての優先順位は、なによりも自分の時間だ。

上司に退職を申し出たとき、

休み日の旅行するとか遊びに行って、気持ちを切り替えるようにしたら?

そうすればストレスが減るよ!

と、有意義なアドバイズをいただいた。

しかし、たとえ休暇を3日とって(そんなに連休をとれたことないが)、グアムでエンジョイしても、仕事の拘束時間が変わらないなら、わたしのストレスは減らない。

なにより、わたしは旅行が嫌いだ。

現在は、パート勤務だ。国保だし、退職金もない。

しかし、働いた時間=給料という点が明瞭で、何より労働時間の絶対量が少ないので、ありがたい。

結局、自分にとって何が一番大切か、を基準に働き方を選ぶことが、本人の幸福感を高める。

まあ、賃金労働者には、それはほとんど不可能なことだが。

コメント

タイトルとURLをコピーしました