正職看護師の育児=無理ゲー

看護学校卒業後、わたしは奨学金をもらっていた総合病院に就職したのだが、

そこは病院内保育所がなかった。

わたしは若い頃から、一度も子どもが欲しいと思ったことがない。

そんなわたしから見ても、女性が大多数、かつ変則勤務・夜勤ありの職場で保育所がないというのは、圧倒的にヤバイ。

本気で看護師を募集したい、定着して貰いたいと思っているとは、とても思えない。

妊娠、出産が多い20〜30代の女性が主戦力であるのに、保育所もない職場で、

どうやって働き続けろというのか?

結果、前職場である外科病棟の看護師のほとんどが、師長も含めて独身、

もしくは結婚していても子なし。

数少ない、就学児をもつ同僚は、両親と同居で、育児に協力を得られる人だった。

もちろん、産休・育休はあるし、子どもが2歳までは、夜勤なし・時短勤務(8時15分から16時まで)が選択できる。

ただ、業務の総量は変わらないため、時短勤務の同僚もほぼ残業していた。

また、病院内保育所がないため、自分で保育園に申し込む必要がある。

ある時短勤務中の先輩は、残業が多いため、閉園ギリギリに子どもを迎えに行くことが続いたら、

「毎日こんなにお迎えが遅いなら、保育園を変えて貰いたい」

と保育士から言われたそうだ。

そんな状態を見ていると、ここで出産、子育てしながら働くのは無理ゲーだな、と思った。

体力・精神力ともに、マウンテンゴリラでなければ、死んでしまう。

そんなわけで、ほとんどの看護師は、

① 産休明けで辞める。

② 産休を取ったヤツがすぐ辞めるのをよく思わない上司(産休は当然の権利なので、その考え方もヤバイのだが)に、一応気を使って、時短勤務ができる内は働き、子どもが2歳になったら辞める。

という2パターンをたどっていた。

結果、職場に残るは、独身の新人と、独身ですべての時間・労力を自分のために使える働き方が当たり前の40歳前後に二極化をし、中堅がごっそり抜けている。

そして、役職者以外で50代はいない。

わたしも働いている最中は、50代で夜勤をやってこの業務をこなすのは無理だな、と思った。

看護師に限ったことではないが、独身か独身のように働ける人(パートナーや親が、家事・子育てを担っている)でないと、勤まらない職場環境なのだ。

わたしも、現職場であるクリニックで子どもに接する機会はあるが、

親御さん(ほとんど母親)を見ていると、大変だな〜、と思う。

とくに、就学前くらいの子どもは、

こちらの話は聞かない(でも、勝手にしゃべり続ける)、ふらふら動き回る、所構わず走り回る、

奇声を発する、あれこれ触りまくる、きょうだい2人以上いるとケンカする、

など、片時も目を離せない。

片手間でできることではないし、それをしながら看護師という多忙で人命に関わる仕事をするなら、

職場環境が整っていなければ不可能だ。

もちろん各々の職場によって差はあると思うし、子育てしながら看護師を続ける環境が整っているところもあるだろう。

しかし、わたしが勤めたたったひとつの病院の例とはいえ、そこは地域の基幹病院だった。

そんな病院でも、子育て中の看護師への支援は、この程度だ。

看護学生さんで、看護師をずっと続けたい、結婚・子育てもしたいと思っている人は、

就職先に病院内保育所があるか、子育て支援は充実しているかを調べてからの方が良い。

また制度はあっても、実際に運用されているか、産休明けや数年後の離職者が多くないかなど、

できれば実際にそこで働いている人に聞いてみるなどして、情報収集した方がが良いと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました