年を取ったら、住み慣れた家を安易に手放すなかれ

こんにちは、かずしいです。

先日、知人から、その人の親戚にあたる、80歳代前半の女性の話を聞いた。

仮に、Aさんと呼ぼう。

Aさんは、5年前に、長年介護していた夫を亡くし、一人暮らしになった。

介護が終わり、抜け殻になっていた時期に、県外に住む息子から、

「今の家は、母さん一人じゃ広くて管理が大変でしょ?

前の道が交通量多くて心配だし、売ってアパートとかに移ったら?」

と言われた。そのため住み慣れた自宅を売って、高齢者住宅や親戚が経営するアパートなど、いつくかの賃貸に引っ越して暮らすようになった。

しかし、元居た自宅は徒歩で買い物に行けるような利便性が良い地域だったが、今住むアパートは近所に店がない(田舎あるある)

しかたなく、電動自転車で買い物に行っていたが、最近体が痛むようになり、難しくなった。

結局、もともと自宅があった地域に戻りたくなり、現在その地域で入居できる賃貸住宅を業者に依頼して探しているという。

しかし、Aさんは既に80代。

なかなか借りられる物件がない。借りられたとしても、サ高住になる可能性が高い。

言ってはなんだが、一軒家よりも、遥かに住居環境は悪くなる。

結局、5年前に自宅を売らずに、そこに住み続けた方が、ずっと良かった、と言わざるを得ない。

Aさん本人もそう思っているようで、息子に言われて自宅を売ってしまったことを悔やんでも悔やみきれないと言っているそうだ。

Aさんの息子さん、自分が県外に居て、Aさんが亡くなった後実家の処分が面倒だから、生きているうちに売却させたのかも・・・・・、などと勘ぐってしまう。

70代以上になると、たとえ財産があっても民間の賃貸住宅を借りるのは大変。

大家も高齢者には貸したがらないのだ。

私の母方の祖母も、数年前に、今住んでいるアパートの2階の外国人実習生の騒音がひどいので、引っ越しを検討し、私もいっしょに物件を探したことがあった。

祖母は当時既に80歳以上だったため、家族が保証人になると言っても、電話問い合わせの段階で、どの不動産屋にも断られた・・・。

結局、引っ越さないまま同じアパートに住み続けている。(実習生が帰国したので、騒音問題はとりあえずなくなった)

高齢者は住む場所の確保が難しい。

悲しいが、これが超高齢社会日本の現実だ。

高齢者に、終活とか生活のスリム化とかをすすめる本やメディアの特集もあるが、Aさんや私の祖母が直面した現実を見ていると、

高齢者ほど、自宅があるなら安易に手放してはダメ

だと思う。

逆に、たとえ築年数が古くても立地が悪くても、ローンがない自宅があれば、老後の生活費はかなり楽になる。

私の父方の祖母も、国民年金しか収入がないが、自宅があるお陰で、私の両親の援助と福祉サービスを受けながら、90歳になった今も一人暮らししている。

何より、住み慣れた家、地域で可能な限り暮らしていく方が、年を取ってから縁もゆかりない土地で賃貸住まいするより、ずっと良いだろう。

Aさんの息子さんも、自分が一緒に住むわけでもないのに、老母に自宅を売らせて根無し草にするなんて、罪深いなー、っと全く他人事ながら思う。

高齢者の方々、メディアや子供や孫にあれこれ吹き込まれても、自分らしく生活できる自宅があるなら、安易に手放さないように抵抗してください!

(意固地にならずに、家族で今後のことを話し合うことは大切だと思うけどね)

コメント

  1. Tochi より:

    高齢者が引っ越すなら今の場所よりも便利な地方都市とかに引っ越すものかと思ったのですが、逆なんですね・・。そんなの可愛そう。

    でも何なんでしょうね、もう結構老人が増えているのに未だに老人に貸すアパートが少ないというのは何とも困った話です。リスクが有るのはわかりますが、保証会社などが生存確認サービスとか後始末保険とか大家さんの不安を解消するサービスを作ったらいいだけな気がするんですが、何故そういうサービスが普及しないのかがとても不思議です。

    2042年には老人数がピークを迎えますし、人口は減るのに住宅数は増えているので空き家率は今後急上昇の一途です。老人には貸したくないとか言っていられなくなる時代が来るというのにサービス(や考え方?)が全然追いついていないですよねぇ・・。

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