【電通が提唱する新しい地平線】偽装個人事業主

こんにちは、かずしいです。

先日、大手広告代理店・電通が、一部正社員に個人事業主として新会社と契約し直し、働いてもらうという制度を2021年1月から開始するというニュースを読んだ。

営業や制作など、全職種の40歳以上の社員が対象で、まず2800人を対象とし、そのうち約230名を「個人事業主」として契約し直すそうだ。

つまり、最終的には、2800人を「個人事業主」として契約し直すってことでいいのか?

その名も「ライフシフトプラットフォーム」!(かっちょいい!)

図にすると、こんな感じ。

(図解引用:電通公式HP、ニュースリリース一覧、2020年11月11日)

図を見てもらえばわかるように、この契約をする電通社員は、電通を退職した後、電通が創設した新会社「ニューホライズンコレクティブ合同会社」(長いので、以下ニューホラ)と業務委託契約を結び、独立した「個人事業主」なる、ということのようだ。

日本経済新聞の記事によると、「ライフシフトプラットフォーム」(長いので、以下ライシフ)の契約内容は、こんな感じ。

・電通退職時、割増退職金あり

・電通社内では副業は禁止だが、「ライシフ」では兼業、副業が可能

・ただし競合他社(広告業)との業務契約はだめ

・合弁会社との契約期間は10年

・電通時代の給与を元にした固定給支給と、実際の業務の利益に応じたインセンティブが支払われる

(ただし、固定給の割合は年々縮小し、インセンティブの割合が増していく)

 電通は「新しい働き方を求める社員の声に応じて制度導入を決めた」と述べ、人件費縮小などリストラ策ではないとしている。

引用:日本経済新聞「電通、社員230人を個人事業主に 新規事業創出ねらう」2020/11/11

そうだが・・・・・・。

ド素人のわたしが読んでも、疑問が止まらない。

「新しい働き方を求める社員の声に応じ」るためなら、電通で兼業・副業OKにすればいいだけなのでは?

それに個人事業主って、仕事の自己裁量権があることろが最大の利点なのに、競合他社との業務契約はだめって、すごい縛りだよ。もともと広告業界にいた人なら、個人事業主になってもその分野で働きたい人が多いんじゃないのか?

そもそも「ニューホラ」との契約期間が10年だけど、その後はどうなるの? 例えば40歳で「ニューホラ」に移った人は、10年後の50歳で契約が切られたら、その後は勝手にやれってこと?

固定給の割合が減ってっくてことは、自分で稼げない人は、給与が年々減ってっくてことだよね?

そもそも競合他社との業務が禁止されてるのに、どうやって稼げばいいの?

などなど。

考えた結果、以下の結論に達した。

「ライシフ」は「個人事業主」を偽装したリストラの手法であり、「ニューホラ」は、ちょっと割のいい追い出し部屋である。

極端な話、リストラしたい中年社員を「ニューホラ」に移したあと、「ニューホラ」を倒産させれば、電通は一切責任を追うことなく、「ニューホラ」ごとお荷物社員を始末できるという寸法。

更にすげーなと思ったのは、どうやら電通は、この個人事業主の皮を被ったリストラの仕組みを、他の大企業にも売り込もうとしているところだ。

電通公式HPで、「ライシフ」の報道発表資料 が読めるので、気になる人は直接で読んでみて欲しい。

なぜか、DL不可、複製不可なので(笑)

政府や広告業界の利権にガッチリ食い込み、税金でガッポガッポ儲けている、天下の電通様でさえ、生産性の低い中年社員を養っていく余裕がなくっているんだな、と驚きだった。

いわんや、それ以下の中小企業をや。

中年パート労働者のわたしに心配される筋合いもないとは思うが、これからの日本の労働市場って、どんどん労働者が切り捨てられていくことが目に見えていて、暗澹とした気持ちになる。

サラリーマンって(現場職や一部の専門職は除いて)、40歳が市場価値として限界なのかな?

まあ、「ライシフ」で「ニューホラ」に飛ばされる電通社員さんも、わたしの数十倍は給与を貰ってるし、退職金は割増だし、おそらくご両親は政府や大企業のお偉いさんで遺産もたっぷりだし、圧倒的に(少なくともわたしよりは)恵まれた立場であることは間違いない。

「ニューホラ」で固定給がもらえる間は適当にやって、10年で契約が切れたら悠々自適のアーリーリタイアでもすればいい。

羨ましい限りだ。

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