【著者の生い立ちが勇気を与えてくれる】『FIRE 最強の早期リタイア術』(クリスティー・シェン、ブライス・リャン著)

こんにちは、かずしいです。

今日紹介する本は、FIREやセミリタイアに興味がある人たちには、有名な一冊だ。

『FIRE 最強の早期リタイア術』(クリスティー・シェン、ブライス・リャン著、ダイヤモンド社)

メインの著者であるクリスティー・シェン氏は、FIREムーブメントの第一人者に数えられる。

パートナーであるブライス・リャン氏と共に、100万ドルのリタイア資金を作り、30代でFIREした。

FIREを目指すに到る過程、そして実践的な方法を示した本である。

方法としては、FIREやセミリタイアを目指す人には主流の、

・収入を最大化する

・倹約して生活し、借金はせず、余剰資金を最大化する

・余剰資金を、株や債券の優良なインデックスファンドに積み立てる

というもの。

基本は、先日レビューしたジェイエル・コリンズ氏の

『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』と同じ。

好みにもよるが、コリンズ氏の著書の方が、シンプルで理解しやすいかもしれない。

ただ、『FIRE 最強の早期リタイア術』には、とてもオリジナリティがある。

それは、著者クリスティー・シェン氏の子供時代のエピソードだ。

著者はカナダ在住のカナダ人だが、生まれは中国四川省。

7歳のときに、大学で博士号をとるためにカナダに単身渡っていた父親に、母と共に呼び寄せられ、移住した。

詳しくは本書を読んで欲しいが、著者やその両親の中国、そしてカナダ移住後しばらくの暮らしについての記述を読めば、著者とその家族が、少なくとも経済的には非常に困難な状態であったことがわかる。

著者があの状態からFIREを成し遂げたのなら、先進国に暮らす大多数の人々には、経済的自立をするチャンスにずっと恵まれているのでないか、と思わせてくれる。

FIREを目指す人を勇気を与えてくれるという点において、本書は読むに値すると思う。

ただ、本書の書かれている、下落相場時に4%ルールを破綻させないための対処方法、

「利回りシールド」(第11章現金クッションと利回りシールド参照)

には、有効性に疑問を感じる。

「利回りシールド」は、下落相場時に、一時的にインデックスファンドを売却し、

分配金利回りが高いETFを買い替えて対処する、という手法と説明されている。

でも、そんなことをすれば、4%ルールそのものが破綻してしまう。

4%ルールは、あくまで米国株・債権のインデックスファンドに投資することを前提にしてるのだから。

4%ルール失敗の原因に、下落相場に、生活資金のために資産を売却せざるを得ない場合がある。

つまり、下落相場になっても、資産を売却せずに生活資金が得られれば、問題ない。

よって、

下落相場時は、生活資金は、手持ちの現金を使うか、働いて稼ぐ

という対処法しかない。

ルールがシンプルな分、対処法もシンプル。

「利回りシールド」のように、前提をひっくり返す方法は、危険だと思う。

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