【正しいリスクのとり方】『マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール』マックス・ギュンター著

こんにちは、かずしいです。

わたしは2021年2月現在、小粒資産でセミリタイア中である。

資産運用するにおいて、自分なりに書籍を読み漁った。

わたしには、企業の決算書を読み込んで業績を評価し、値上がりする株を見つける、なんていう能力はない。

また、不動産など、取得後も手間と労力を必要とする、どちらかというと事業といえる資産運用をする種銭も知識も体力もない。

そんなわけで、資産運用方法は、米国のインデックス株式投資信託(楽天VTI)をガチホという、ある意味面白みのないものだ。

自分の目的(資産の最大化と合理的かつ簡易であること)を考えて、それが最適だと思っている。

しかし、過去の実績から15年以上運用すればマイナスにならないとされている米国株式のインデックス投資といっても、投資である以上、リスクをとっていることに違いはない。

投資における「リスク」とは、「危険」のことではなく、将来どうなるかわからんという「不確実性」のことである。

資本主義社会において、富を得るためには、「リスク」を取ることが必要不可欠。

では、「リスク」をとって勝つ(資産を増やす)ためには、どうすればいいのか?

この「リスク」のとり方について、説いてくれているのが、

『マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール』(マックス・ギュンター著、林康史 監修、石川由美子 訳、日経BPマーケティング)

著者である米国投資家マックス・ギュンターが、スイスの銀行家であった父とその仲間たちの間で共通認識となっていた、投機のルールを集め、言語化したものだ。

(著者は、「投資」という言葉は欺瞞的な感じで嫌いらしい。

カネのためにリスクを取る=ギャンブルなので、「投機」という言葉を使っているとのこと)

「これを読めば、明日から100万円稼げます!」

といった、即効性や具体的な手法が書かれているわけでない。

もっと本質的な、

正しくリスクを取って、勝つためには、どう考え、判断したら良いか

という思考法について記されている。

まさに、「マネーの公理」というわけだ。

そして本質的であるがゆえに、投資だけでなく、あらゆるリスクを取る場面において応用できる。

考えてみれば、人生そのものが不確実性の塊であり、生きることは選択の連続だ。

つまり、どんな人も、意識するとしないとに関わらず、常にリスクを取っているといえる。

よって、

別に投資とか資産運用とか興味ないし〜

という人でも、本著は一読の価値がある。

読む前と後では、自分の思考方法が変わってくると思う。

(良書には、人の認識を更新する力がある)

例えば、本書の「第七の公理 直観について」(p153〜)

誰でも、初対面のセールスマンから掃除機の営業を受けて、

“この人は信頼できそうだから、商品も良いものかも” という感覚をもったり、

20年来連れ添った夫の、一見いつもと変わらな言動から、

“何か隠してるんじゃないかしら?” と思ったりした経験があると思う。

どちらも、特に理由があるわけではない。

いわゆる直観。ひらめきとか、第六感とか言われるたぐいのものだ。

では、その感覚の正誤を判断する方法などあるのか?

あるのだ。

本書ではその方法を、

「直観は説明できるものであれば信頼できる」(p158 )

と定義する。

つまり、直観を感じた事物に対して、

「その直観を生み出すほどの巨大なデータの図書館が」(p158)あるならば、その直観は高確率で当たっている、と考えて良いことになる。

この公理に当てはめれば、

前者は、誤作動した直観(そのセールスマンは初対面であり、商品である掃除機についても自分は何も知らないから)

後者は、信憑性がある直観(20年来生活を共にしてきた夫であり、彼に対する膨大なデータの蓄積が妻にはあるから)

と、直観も振り分けることができる!

本書には、こうした思考法が、投機に勝って金持ちになる、という観点からいくつも紹介されいる。

初版が1985年と決して新しい本ではないので、古さを感じる記述もある。

しかし、単に金持ちになるという目的に留まらず、「不確実性」だらけの人生を渡っていく上で、あらゆる場面で応用できる、優秀な「公理」の教科書であると思う。

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