こんにちは、かずしいです。
私が(ほぼ)無職と知ると、
「働いてないなんて、病気になったらどうするの?」
という問いかけをする人がいる。
たぶん、医療費とか医療保険とかの心配、要はお金の心配をしているのだろう。
私としては、
「え?? 何言ってるの?」
という感じだ。
こちらとしては、
「そんなに働いて、病気になったらどうするの?」
と思う。
公的保険が整備されていない米国は、失業するとまず健康保険の心配をするそうだが、日本は国民皆保険なので、無職だろうと、無保険となることはない。
無職でも、保険料が0円になることはないが、月数千円の保険料負担で医療保険に入ることができる。
医療費の負担は現役世代なら3割だし、高額医療費制度もある。
入院や事故に備えて、数十万程度の現金を用意しておけば、ほとんどの疾患には対応できる。
それ以外のレアケース、例えば難病に突然罹って、莫大な医療費が必要、などというケースは、たとえ働いていたって、自分の収入や資産だけで対応できるわけないので、考えるだけ無意味だ。
逆に私は、週5日8時間プラス残業している、大多数の普通の労働者の方が、無職の私より病気なる確率が高いと思う。
私が病棟で看護師として働いていたときも、猛烈に働いてきて、定年直後に末期がんが発見される、といった患者さんを何人も見てきた。
そういう人は、たいてい大企業の正社員で長年働いてきた人たちだった。そのため経済的には余裕があるようだったが、それでも65歳前後で入院し、間もなく寝たきりになる姿を見ると、考えさせれた。
長期間激務をしてきたことが、疾患の直接的な原因になったのかは、わからない。
しかし、そういった人たちの中には、たいてい大事になるまで、病院を受診していなかったり、健康診断で異常が発見されても、忙しさにかまけて長年放置してきた例が散見していた。
それも当然のこと。
1日8時間、週5日(大抵はそれ以上)、1日の半分以上労働者として拘束されていたら、自分の身体を顧みる時間などほぼない。
一方、無職の私は、24時間自分のために時間を使える。
体調が悪かったらいつでも休息できるし、病院を受診する時間もある。
クリニックで働いていたときも、仕事が休めないからという理由で、途中で通院してこなくなる患者さんを数多く見てきた。
私でさえ、正社員をしているときはそうだった。
でも、よく考えたら、自分の健康より仕事を優先するって、異常。
戦時下の軍の最高司令官ならともかく、私ごときがする仕事など、いくらでも替えがきく。
現に、私が適応障害になって辞めた病院は、今でも全く問題なく開業している。
一方で、自分にとって自分の体と健康は、替えなど効かない、まさに唯一無二。
労働で体や健康を犠牲にし、病気を引き寄せているのに、無職の健康の心配など本末転倒。
心身をケアする暇も、病院を受診する時間をない、“普通に”働く人へ。
無職の私から、もう一度問いたい。
「そんなに働いて、病気になったらどうするの?」
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